一定に保つ


ただ走るだけがマラソンじゃない。
神戸マラソンの結果から
自分の走りを分析してみよう

これが全体5キロおきのスプリットタイム。
参考に、今年2月のいわきサンシャインマラソンの大会も載せた。

地点名 通過時刻 スプリット (ネットタイム) ラップ いわき大会
5km 9:31:17 00:31:17 (0:27:02) 0:27:02
10km 9:57:52 00:57:52 (0:53:37) 0:26:35 0:56:34
15km 10:24:12 01:24:12 (1:19:57) 0:26:20
20km 10:51:03 01:51:03 (1:46:48) 0:26:51 1:50:06
25km 11:20:08 02:20:08 (2:15:53) 0:29:05
30km 11:45:20 02:45:20 (2:41:05) 0:25:12 2:46:03
35km 12:11:24 03:11:24 (3:07:09) 0:26:04
40km 12:37:58 03:37:58 (3:33:43) 0:26:34 3:53:53
Finish 12:50:17 03:50:17 (3:46:02) 0:12:19 4:08:39

 

改めて見てみると色々分かってくる。

いわき大会との比較すると
20キロまではいわき大会の方がタイムが勝っている。

いわき大会で如何に前半突っ込んだのかが分かる。
この前半の突っ込みすぎでレースメイクに失敗した。

神戸大会では、前半の突っ込みを抑え、
かつ、全体的にペースを一定に保つことに成功している。

マラソンでは、この「一定に保つ」事が
レースメイク成功の鍵になると思っている。

サブ4クリアのタイムまで回復するのが15キロすぎ。
「焦らない」、「慌てない」という自制心が効いている証拠だ。

早くスプリットタイムを回復しようと焦った結果がいわき大会。
しっかり失敗の反省が生かされている。

 

ここではこれくらい。
20キロではこうなる。
30キロすぎにこうしよう。
最後は絶対にこうなるはずだ。

こういった事前のシミュレーション、
プラン、そして練習での体感。

レース全体像をキッチリ想像できているか?
自分の思い描いた走り方は?
こういったポイントが凄く重要なんだ。

マラソンはただ走ればいいのではない、
如何にして走りぬくか?

何とも奥が深いスポーツだ。

 

 

次に、42キロすべてのラップタイムをグラフ化した。

こうしてみると、前半±15秒程のグラつきがある。
このグラつきは、コースが狭くなる事で周りのランナーを避けたり、
給水時のちょっとしたタイムロスがあると思う。

開始4キロ目で急にラップが上がったり、
7キロ付近で20秒近くラップが落ちたり。

この辺りは、もう少しフラットに保ちたいところ。

ポイントになっているのは
26キロのトイレストップ。

このトイレストップを境目にして、ラップタイムが安定する。

もしかしたら、トイレを我慢しての走りが
前半のグラつきの原因かもしれない。

安定している区間は事前の計画で突っ込もうと決めていた区間だ。
無論、脚が疲弊している状態での突っ込みなので、
タイムが伸びないのは分かっていた。

が、それでも前半に比べて10秒ほどラップが上がっている。
トイレストップ直後の4:53秒は突っ込みすぎて、
「このツッコミじゃ5キロともたない」と判断したところ。
そのあたりの、一種の冷静さも働いている事も今回のいい所だ。

バイパスの坂でも酷いラップ崩れはない。
とはいえ、この辺りから徐々にラップが落ちていく。

特に40キロ手前からの
ラップ崩れが目立つ。

この辺りの粘り強さがあれば、
もう2~3分のタイムが向上できそうだ。

全体的に想像していた
平均ラップはすり鉢型のライン。

前半、終盤が遅く、中盤以降が最も早いイメージ。
ここに関しては、ほぼ目標達成といったところか。

タイムで見返してみると、

ラストの2キロ、あれだけ「キツかった」のだから
相当タイム落ちているかな?と思いきや、思っていたほどはひどくなかった。
キッチリ最後まで粘りが効いている証拠なのかも。

 

と、まぁ、

こうやって自分の走りを分析してみると、
反省点、改善点がまだまだ見えて来る。

市民ランナーといえどベストな走りを目指すなら、
一度は自分の走りを分析しないといけない。

 

 

 

では次に・・・

 

先週12/4に行われた、

福岡国際マラソンの結果から、
トップ3の選手と日本人選手トップ8の
結果を勝手にグラフ化してみた。

これがそれだ

(選手名は敬称略となっていることを許されたし)

この日は気温、湿度ともに高めで、
中盤あたり、選手たちが苦しめられただろう事は容易に想像ができる。

その中で

トップ3の選手は一貫して
ペース崩れが少ない。
ほぼ一定したリズムで走り切れている。

やはりマラソン成功のカギは
如何に一定に保つか?だと改めて思う。

前半は集団を形成して走るため
ほぼ全選手が一定したラップを保っている。

20キロを過ぎた後半戦、
特に30キロすぎから様相がガラリと変わるのは一目瞭然。

マラソンは30キロ過ぎからが本番といわれる。

まさに、この結果を見る限り、
勝負が始まるのは30キロ以降。

国内のトップクラスの選手でも、ここから「崩れ」が起きている。
その中で川内選手が2位のマカウ選手に食らいついている事が
このグラフからも分かる。
グラグを見ているだけでもトップ選手の激走のアツさが伝わってくるようだ。

 

テレビ解説では

「スパートをかけました!」と数回聞いたが
実際のラップは前半よりも悪い。

スパートをかけても前半のタイムよりも遅いのは
それだけ疲弊していた証拠だろう。

国内トップ8強といえど、
前半15:00フラットに近いラップで入っていても
後半18:00と大きく崩れている選手も見られる。

マラソンのレースメイクは、どれだけ訓練した選手でも難しい事が伺える。
そして、鍛え上げられた強靭な体、精神があったとしても
レースメイクに失敗すれと悲惨な結果に終わることを暗示している。

 

走るだけじゃない、

考える、考えて走る。
まさにIQランニングといったところか?

 

それにしても、ケガがあったとされる川内選手の
粘りのランニングには感動した。
無論ほかの選手たちの激走も称賛したい。
思い出しても胸が熱くなる。

 

 

昨今のマラソンは高速化が著しい。

42.195キロをたったの2時間4分程度で走る。

日本の現状は、そのスピード化についていけていない。
「オリンピックでは惨敗」、著名な国際大会でも「優勝できない」、
と、散々に叩かれている。

では

どうするべきか?

このグラフから分かるのは

ラップの安定性ではなかろうか?

首位の選手にラップの「速さ」で食らいつくのはもちろんだが、
レース全体の安定性こそが重要なのではないかと思う。

国内のトップ選手はその気で走れば15キロを
15分を切る速さで走りぬく。凄まじい速さだ。

つまり、速さはすでにあるのだ。

では、何が足りないのか?
前半、集団と共に安定したラップを形成していても
その後に崩れてしまっては勝てない。

如何に一定に保つか?
速さよりも、粘り強さ。

後半、どこまで前半の走りを維持できるか?

その点で川内選手は、他の選手よりも抜きんでていた。
そういう事だ。

 

ただ走るだけがマラソンじゃない。

分析してみると、つくづく・・・

何とも奥が深いスポーツだ

と思う。

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