スピーチを見る


英国王のスピーチ

去年の年末にVODで初めてみたのだけど
wowowでいまいち度と見てみても
この映画はスバラシイ!!

 

実際の出来事を映画化いたのだが
とにかくスバラシイの一言

映画の各カットは、まるで絵画を見ているようだ

背景セット、ライティング、レイアウト
色調整も色々と工夫しただろうに

映像に携わる人なら、すぐに気がつくことだろう

逆に言えば映像に携わる人は、一度は見てもいい映画だと言える
撮影スタッフは本当に良い仕事をした証拠だろうな

青とか照明のオレンジとか、勉強になるナー

イマジナリーラインを逆手にとったかのようなレイアウトを多用し
特に、バーティ(王)とライオネルの会話シーン
普通、顔の向く方向は広くあけるものなんですけどね

そして、大衆や王室関係者と向き合う時
バーティの心境を表すかのようなレイアウト

脚本にも、うまさが隠れているんだろうな

 

ライオネルが舞台役者として自ら演じられなかった英国王役を
本物の英国王族に投影する様子
「あなたは理想的な王になれる!」、でもそれは押しつけでしかなく
自分の事を理解して欲しくても上手く言えないバーティ
その台詞は「お前は所詮、ビール醸造所の息子だ!」
お互いの内面も見て取れる

「僕は王じゃない」と妻の前で泣き崩れ
ライオネルの前に”1シリングをもって現れるバーティ”
そのあとライオネルの妻と王女がばったり出くわす、あそこ
王の前では大口をたたくライオネルが
妻の前となると怯えきって、バーティに「臆病だな」と言われてしまうシーン
茶目っ気があるではありませんか、軽いジョークにも思える

その後の祭壇のシーンでは
ようやくお互いが対等の立場で会話する
ここのレイアウトも注目だ

直後、「ありがとう、ばーてぃー」といいながらも
普段の粗暴なライオネルに戻る様は笑えて仕方がない

 

2人の距離が徐々に近づいていく様子を表すのに
レイアウトにも工夫を懲らして撮影しているのではないだろうか
チョットづつチョットづつ近づいている様子がわかるし、
監督の狙いもよく分かる気がする

 

演じた
コリン・ファース、ジェフリー・ラッシュも良い仕事をした
ガイリッチーも出ていたのは個人的に注目ポイントだったな
もちろん他の俳優人もスバラシイ仕事をしたのではないだろうか

 

最初は
私の事は「ライオネル」と言ってください、という場面から始まり
「私を殿下とよべ」というバーティに
「堅苦しい」というライオネル

最後のスピーチシーンでは
2が正面と向き合う

その後、
「友よ」と言うバーティに
「陛下」と言うライオネル
実にシャレているではありませんか

あそこには、
あなたは立派な”王”に成られたというライオネルの気持ちと
”友”としてお前がいて良かった、というバーティの気持ちが込められていたのでは?

勘ぐりすぎ?

 

英国王と平民という垣根を越え
2人の人間の心が徐々に一つになる

これは映画好きには
たまらない一品なのではないだろうか?

見ていないひとは是非見て欲しい

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